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■ 緊急レポート――翻訳権ビジネスの内幕

◆ 新たな試み―TranNet

TranNetブックレビュー
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「当社ではエージェントのように、海外の出版社などから書籍の紹介を
受けつけています。で、一方でTranNetは翻訳者オーディションの会社
ですから、この売り込みがあった書籍のブックレビュー用の概要を書い
てみませんか、という募集を会員にかけます。そしてもっとも出来の良
い『レジュメ』を採用し、TranNetブックレビューというメールマガジ
ンに載せ、出版社―編集者に配信しています」(高野社長)。

*ブックレビューの概要
 仮タイトル・著者名・出版社名・原書ページ数・分野に加え、書籍の
 内容を500~600字程度で表現したもの。
 サンプル⇒http://www.nichigai.co.jp/translator/column/resume.html

「TranNetブックレビュー」は誰もが読めるメールマガジンではない。出
版社―編集者に読者を限定したメルマガである。同誌にはハッキリとこ
う書かれている。「翻訳出版権獲得交渉に関しては、先着順とさせてい
ただきます」。つまり、これは翻訳権ビジネスの見本誌なのである。従っ
て、そこでは当然のことながら、出版社の食指が動くような「レジュメ」
を書くことが求められる。
「『レジュメ』を書くことは翻訳者にとって非常にいい表現力の勉強に
なるはずです。1冊の本を読み、その本の情報を日本語で過不足なく伝
え、しかも商品価値が高まるような『レジュメ』を書かなければならな
いわけですから」(高野社長)ということなのである。
では通常、エージェントから紹介される場合は、この様な「レジュメ」
が付いてくるのであろうか?
「『レジュメ』が付いてくることなんて、そんなことはまずないですね。
原書が1冊送られてきて、エージェントの担当者が口でどんな本か紹介
してくれるぐらいじゃないでしょうか」(近谷次長)。
つまり通常は編集者自らが、「レジュメ」を書くケースが多いのだそうだ。
それを聞くと、「ブックレビューは編集者に喜ばれていましてね」(高
野社長)。という言葉も素直に肯けるのである。

リーディング
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「ブックレビューの概要」を書いただけでは、TranNet会員は原稿料をも
らえない。「レジュメ」を書くことはあくまでもトライアルの一環なの
である。
「出版社から照会のあったタイトルは、今度はA4で8枚から10枚程度の
『リーディングレジュメ』というものを作ります。発注は『ブックレビ
ューの概要』を採用した会員にします。もちろん『リーディング』には
原稿料をお支払いしますよ」(近谷次長)。
ここでようやく会員はプロとして原稿料をもらえるのである。
しかし、「リーディングレジュメ」を書いたからといって、翻訳まで任
されるわけではない。
翻訳者デビューはまだ先の話なのである。

*リーディングレジュメ
 サンプル⇒http://www.nichigai.co.jp/translator/column/reading_ex.html

海外版元―翻訳者―国内出版社の環(わ)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
最近、TranNetが手がけた本に「疲れすぎて無性にチョコレートが食べた
くなるあなたへ」(中経出版、\1,300、原題:Just Hand Over the
CHOCOLATE and No One Will Get HURT)というタイトルの本がある。
この少々長い「疲れすぎて・・・」というタイトルは、「ブックレビュ
ーの概要」を書いた会員がつけた仮のタイトルだったそうだ。
ある日「ブックレビュー」にこの本の「レジュメ」が掲載された。それ
を見た版元(中経出版)の女性編集者は一目でこのタイトルが気に入り、
商品化を社内に諮った。そして商品検討に携わった者みなが、この企画
に対して「ピンときた」そうである。
中経出版という出版社は、海外のこの手の書籍を翻訳出版することに長
けているわけではない。しかし、それでも編集者が本にしたいと思い、
編集会議で承認が得られたのである。このプロセスはコネが頼りのやり
方に比べ、透明度が高いといえるのではないだろうか。
TranNetに加入したからといって、翻訳者としての実力がなければ、当然
のことながら出版翻訳の仕事など期待することは出来ない。しかし、実
力のある翻訳者であれば、TranNetの仕組みを使うことによって、いつ読
んでくれるか分からない「企画書」を編集者に送り続ける、といった作
業を続けなくても良いかもしれない。
TranNetは、海外版元―翻訳者―国内出版社の環を分かりやすい形にし、
翻訳権ビジネスの透明度を高めようとしているのである。

                              (青)


『緊急レポート――翻訳権ビジネスの内幕』は、
No.54 で紹介しました、
「翻訳権ビジネスの流れ」
「気に入った作品を自分で翻訳し出版することは可能か?」を含め、
こちら↓で全文を紹介致しております。

 http://www.nichigai.co.jp/translator/column/inside-trans.html
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