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■ヨーロッパ映画へのいざない
                   文:ボーイ・ミーツ・ガール

☆「ラルジャン」
 ロベール・ブレッソン監督/1982年/フランス=スイス
 発売元 紀伊國屋書店

フランス映画界の異端にして巨匠ロベール・ブレッソンの遺作。この映画
を撮った時、ブレッソンは82歳だった。原作はトルストイ「贋金使い」。
ブレッソンは、この原作をドストエフスキーのような不条理劇に書換え
た。まさに映画と文学の粋が、この奇跡的な傑作に結実した。

簡潔の極致と言われた独特な映像美、徹底的に感情を排した出演者の
演技、手や札束や斧のアップ映像。故淀川長治氏は、「研ぎ込まれた
銀器を見るようだ」と評した。

主人公のイヴォンは贋金を掴まされ職を失う。妻と娘を養うために銀行
強盗を計画して失敗、投獄。投獄中に娘は栄養失調で死亡、妻はイヴォン
の元を去っていく。獄中でイヴォンは「金を得るためには何をしても構
わない」という独自の哲学を構築する。そして刑期を終え出獄した
イヴォンは・・・わずか1時間40分の間に、1つの哲学の誕生と敗退が
見事に描かれている。


☆「マルメロの陽光」
 ビクトル・エリセ監督/1987年/スペイン
 発売元 紀伊國屋書店

薄暗い部屋の窓が開け放たれ、そこがアトリエであることが判明する。
やがて画家はキャンパスの木枠を組み立て始める。スペイン・キュビ
ズムの巨匠アントニオ・ロペスが、23年間完成させえないマルメロの
絵(マルメロは西洋花梨のこと)を描くひと夏が、ドキュメンタリー
タッチで描かれている。

妻との日常生活、友人の画家エンリケ・ゲランとの交友の中で、淡々
と絵を描くアントニオ・ロペス。この映画には、マルメロを描くアン
トニオ・ロペスの夏と同じ時間が流れている。

映画を観ることの幸福は、スクリーンの向うと同じ時間を過ごすこと
ではないだろうか。余りに饒舌な映像の連続を目の当たりにする我々
は、ともするとスクリーンと距離を置いてしまう。この映画を観る時、
我々は映画と同じ時間を過ごすということ、映画を観ることの幸福を
実感できる。

ビクトル・エリセは、未だ3本の映画しか撮っていない。「蜜蜂のささ
やき」「エル・スール」、そして「マルメロの陽光」である。
寡作の巨匠の、芳醇な時間に浸ってみては如何だろうか。

◆DVD版好評発売中
・「ラルジャン」
  特価:\4,320(税別) [定価:\4,800(税別)] 値引額:\480 (10%OFF)
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