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 ■ 翻訳―新たな概念の紹介者

一人の「翻訳者」を紹介いたします。
それは内村祐之という人物です。野球に関する本を読んでいて偶然知り
得た人物です。

内村は精神科医です。双生児の研究や精神鑑定書の名著と呼ばれる「日
本の精神鑑定」(みすず書房)を監修するなどの業績を残しています。
世界大百科事典によると、それまで「精神病学」と言われていた用語に
「精神医学」という訳語をあてたのは内村だといいます。これは「精神
分裂病など狭義の精神病を対象とした医学」が、「人格障害や神経症な
どの軽い異常状態をも扱う医学」へ変化をとげた象徴的な出来事なのだ
そうです。

一方で、旧制一高、東大時代には左腕の快速球投手として内村は鳴らし
ました。その野球に関しても彼は画期的な功績を残しています。それは
川上巨人に多大な影響を与え、日本の野球を変えたといわれる「ドジャ
ーズの戦法」(アル・カンパニス著、昭和32年、ベースボールマガジ
ン社)の翻訳です。この本と出会い、川上哲治は〈チームプレー〉とい
うそれまでの日本球界にはなかった概念を知り、それをジャイアンツに
植え付けました。そしてついには西鉄稲尾に代表される大エースの獅子
奮迅の働きと4番打者の強打に頼った野球を終焉させたのです。
これは推測でしかないのですが、「ドジャーズの戦法」はベースボール
マガジン社が内村に翻訳を依頼したものではなく、翻訳出版自体、内村
が持ちかけたのではなかったでしょうか。

内村は精神科医として、野球人として、〈『翻訳』を通した新たな概念
の紹介者〉でした。
                             (青)
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