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 ■ 翻訳業界雑記 第24回                吉野 陽

○読点とリズム感

2006年が幕を明けました。今年は冬季オリンピックやサッカーワールド
カップなど世界的なスポーツイベントが目白押しです。この状況に触発
されたわけではないのですが、先日スポーツ中に少し調子に乗ってしま
い、急遽一週間の入院生活を余儀なくされました。病院内ではパソコン
も携帯電話も使えないということで、書店で平積みとなっている本が入
院生活のお供となりました。

購入した本は小説数冊。しかしそのうちの1冊だけなかなか読み進めら
れません。内容は面白いのですが、一文一文でつまずくのです。どうや
ら読点の位置が自分の読み方と合っていないようです。しかし読書以外
にすることもなく、自分ならどこに読点を打つか考えているうちに、
文芸翻訳家の真崎義博先生が仰っていた「文章のリズムを意識せよ」と
いう言葉を思い出しました。

先生曰く、「リズムには歯切れの良いスタッカートと流れるようなレガ
ートの両方がある。前者は読点をいれ、後者は読点を入れずに一連の動
作として表現する」ということでした。幸いその時の例がありますので
ご紹介します。

--次の2つの文章でリズムが良いのはどちら?-----------------------

A:(激昂して)「黙れ」ローソンはそう言って、ライアンの方を見た。
B:(激昂して)「黙れ」ローソンはそう言ってライアンの方を見た。

[真崎先生の解説]
怒り方によって違うが、ここでは激昂しているのだから“言う”行為と
“見る”行為はほぼ同時のはず。間に休符のないBの方が良い。

----------------------------------------------------------------

2つの文章の違いは「読点の有無」だけですが、読点ひとつだけでもこ
こまで深いものかと目から鱗でした。その他にも真崎先生による文章の
リズム感を養うコツが下記のページでご覧いただけます。ぜひ一度ご覧
になってみてください。

http://www.amelia.ne.jp/user/reading/paper10_02.jsp

さて読点についてお送りした今回ですが、私自身どうなのかと今までの
原稿を読み直してみたところ赤面の至り。どうやら私のリズム感に問題
があるようです。学生時代の音楽の成績が芳しくなかったことを、ここ
に白状いたします。

                    (アメリア事務局 吉野 陽)
                http://www.amelia.ne.jp/userTop.do
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