忍者ブログ
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

■ 翻訳業界雑記  第19回                吉野 陽

○伝えるということ

翻訳とはちょっと離れたお話になってしまいますが、年明けに何気なく
見ていたテレビ番組で「澤の屋」という旅館の特集が放送されていまし
た。確か TBS の「夢の扉」という番組だったと思います。

この旅館の利用客のほとんどが外国人観光客で、観光マップにも「外国
人の宿」と紹介されています。全12室のうちトイレ・風呂なしが10部屋
もあり、昔ながらの下町旅館という感じですが、稼働率はなんと90%以
上。2003年には国土交通省の「観光カリスマ」にも選ばれたそうです。

人気の秘密はリーズナブルな価格にもありますが、館主の澤功さんが語
られていたように、外国の人にとって「宿泊施設は手段、目的は旅」と
いうニーズにかなっている点があげられるのではないでしょうか。

旅館は家族で経営しており、また各種イベントも充実しています。外国
人観光客が真剣な表情で「獅子舞」や「お茶」の実演を観賞し、笑顔で
旅館を後にしていく姿を見て、なぜか私の方が誇らしげになってしまい
ました。

これだけ人気の旅館ですので、後日宿泊客からお礼の葉書が日本語で寄
せられています。文字としてはかろうじて読める程度で、ちょっと記憶
が曖昧ですが「お世話になりますした」というような葉書もありました。
しかし綺麗な文字で「お世話になりました」と書いてあるよりも、慣れ
ないながらも必死で手書きした「お世話になりますした」の方が気持ち
が伝わってきました。言葉は気持ちや考えを伝えるための手段のひとつ。
もちろん翻訳において誤りがあってはいけないことですが、時には(特
に文字制限のある字幕翻訳では)正確性を犠牲にする場面に遭遇するこ
とがあると思います。原文から読み取れる目的や真意を伝えることが大
切であるということは常に意識しておくべきことでしょう。

というわけで、私から年賀状が届いた皆様。字が汚いながらも必死で心
を込めて書きました。気持ちは外国人観光客にも負けません。本年もど
うぞよろしくお願いいたします。

                    (アメリア事務局 吉野 陽)
               http://www.amelia.ne.jp/userTop.do
PR
この記事にコメントする
Name:
Title:
Mail:
URL:
Color:
Comment:
pass: emoji:Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
最新CM
[12/09 山本ゆうじ]
[12/07 Lisa Hosoi]
[09/29 NONAME]
[09/29 NONAME]
[03/13 エラリー]
カレンダー
11 2017/12 01
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
バーコード
ブログ内検索
カウンター
アクセス解析
カウンター
忍者ブログ [PR]
Copyright(C) TranRadar(トランレーダー)ブログ All Rights Reserved