忍者ブログ
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

 ■ 翻訳業界雑記 第26回                吉野 陽

○翻訳メモリソフトに新しい風

一昔前に比べて翻訳支援ツール、特に翻訳メモリソフトを開発する企業
が増え、各社から製品化されています。その結果、各社間でサービスの
向上や価格競争が進み、翻訳を生業にしている方にとっては選択の幅が
増えています。

ただ、それでも気軽に購入できる金額ではないようです。翻訳メモリソ
フトがどの程度有効なのかを考えると、導入に二の足を踏んでしまう方
も多いでしょう。

しかし遂にフリーの翻訳メモリソフトが登場しました。調べてみると欧
米ではさまざまな無料の翻訳メモリソフトがあるようなので、すでにご
存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、私が今回注目したのは
OmegaT というソフトです。

 ・OmegaTのWikipedia情報
  http://en.wikipedia.org/wiki/OmegaT(英文)

 ・OmegaTダウンロード
  http://sourceforge.net/projects/omegat

OmegaTの実行環境はJavaになっているため、WindowsはもとよりMacや
LinuxなどのOSでも利用することが可能です(一部バージョンの制限あ
り)。

翻訳メモリの標準規格であるTMXにも対応しており、TMXファイルのイン
ポート、エクスポートも可能です。またグロッサリ機能も搭載されてお
り、TRADOS Multitermでエクスポートしたファイルも利用できます。

私も早速インストールしてみました。つい最近、有志の方々によるロー
カライズ作業が完了し、おかげさまで日本語でこのソフトを利用できる
ようになっています。もちろんオンラインヘルプも翻訳されているので、
スムーズに試してみることができました。日本語ローカライズに関する
情報は下記のOmegaT日本語ユーザグループをご参照ください。

 ・OmegaTユーザコミュニティ(日本語ローカライズトピック)
  http://groups.google.com/group/omegat/browse_thread/thread/9e8a7c0e16be8aba/6fb306e52db10451#6fb306e52db10451

Microsoft製品のファイルを直接サポートできないなど(OpenOffice.org
を利用してファイル形式を変えることで対応できるようです)、その他
の有料製品と比べると、さすがに少し劣る部分もあるようですが、それ
でもフリーウェアとは思えない高機能なソフトといえそうです。私自身
も翻訳メモリソフトに詳しいわけではありませんが、場合によっては十
分実用に耐えるのではないかと思われました。フリーウェアであるとい
うことを念頭においておく必要がありますが、翻訳メモリソフトの導入
を検討している、あるいは翻訳メモリソフトがどのようなものか知りた
い方は、一度試してみてはいかがでしょうか。

この他にもフリーウェアの翻訳支援ソフトがあるようです。こちらの関
してはテクニカルライターでいらっしゃる可知 豊さんがBlogで情報を
発信していらっしゃいます。もちろんOmegaTに関する情報も掲載されて
います。

 ・可知 豊さんのBlog
  http://www.catch.jp/blog/ 

 ・上記Blogのtranslationのカテゴリ
  http://www.catch.jp/blog/opensource/translation/

フリーウェア翻訳メモリソフトは、製品として販売している企業にとっ
ては脅威かもしれません。しかしフリーウェアで手軽に翻訳メモリソフ
トを利用できるようになれば、利用ユーザも増え、結果として翻訳メモ
リソフトがより普及していくことになるのではないでしょうか。

フリーウェアの翻訳メモリソフトの登場をきっかけとして、さらなる機
能向上や低価格化がすすみ、翻訳環境がより向上していくことを期待し
たいと思います。

                   (アメリア事務局 吉野 陽)
              http://www.amelia.ne.jp/userTop.do
PR
この記事にコメントする
Name:
Title:
Mail:
URL:
Color:
Comment:
pass: emoji:Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
tmxファイルについて
こんにちは!
このページを読んで,OmegaTを導入できました、ありがとうございました!
ところで、在宅翻訳の仕事をしていますが、「TMXファイルでの納品で・・・」と言われました。
この場合、どのTMXファイルを送ればよいのでしょうか?
ちなみに、作成したプロジェクトの配下にlevelファイルが2つとomegaファイルが一つ、omegatディレクトリの下に、project_saveファイルが出来ています。
ご回答、よろしくお願いいたします。
Khonnyaku 2007/07/06(Fri)09:29:09 編集
tmxファイルについて
Khonnyakuさん、
OmegaTユーザサポートさせていただいているエラリーといいます。
TMX納品については、2つの可能性があります。
level1というのはTMX1.4 level 1準拠ファイルなので、フォーマット(太文字などのことをいいます)の必要はなければそれにしてください。フォーマットは必要ならばlevel2(TMX1.4 level 2準拠ファイル)にしてください。
ユーザサポートはみんなボランティアで行われます。しかしグループの参加者はみんな翻訳者なので多言語で対応しています。
参加するために「OmegaT-subscribe@yahoogroups.com」にメールを送ってください。
そこでお手伝いするのを楽しみにしています。
エラリー ジャンクリストフ
エラリー 2007/07/10(Tue)11:49:06 編集
OmegaT新テスト版公開
吉野さん、
OmegaTについて記事を書いていただいて本当にありがとうございます。
OmegaTの素晴らしいところは(まず、普通にTMソフトとして使えるのは当然ですが)無料で使えるというよりは「自由に」使えるというところにあります。
ソースコードも公開されており、ライセンスは自由ソフトで一番に使われているGPL(GNU 一般公衆利用許諾契約書)ことから誰でも普通にそれが使えるし、開発やローカライズの貢献もできます。
ちなみに、開発も正にローカライズ、サポートはすべてボランティアによって行われます。
興味のある方に、今度の「Open Source Conference@関西・京都」で無料セミナをするので是非参加していただければと思います。
よろしくお願いします。
http://www.ospn.jp/osc2007-kansai/
エラリー 2007/07/10(Tue)11:58:40 編集
コメントありがとうございます!
Khonnyakuさま

気が付けばもう一年も前の記事が、こうしてお役に立てたようで大変光栄です!

ご質問の件ですが私もそれほど詳しいわけではないので、お時間をいただくことになるかと思ったのですが、そんなところに救世主エラリーさんがご登場くださいました!

いかがでしょうか?問題は解決されましたでしょうか?

エラリーさま

ご質問へのご回答ありがとうございます。大変助かりました!

>無料で使えるというよりは「自由に」使えるというところにあります。

なるほど、確かにおっしゃるとおりですね。どうも貧乏性なのか、すぐにお金のことに目がいってしまうようです(笑)

その「自由」の中に、翻訳環境、そして翻訳業界の更なる向上が秘められている気がしました。

セミナーの件、残念ながら今回は都合が付かず参加できそうになりませんが、また何か新しい情報がございましたら、ぜひお知らせください。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
アメリア事務局 吉野 陽 URL 2007/07/10(Tue)16:01:22 編集
ありがとうございます!
エラリー様
ご回答、ありがとうございました。コメントしてから、しばらく動きがなかったので2,3日訪問していなかったのですが、今日確認できました!
ソースファイルが太字やイタリックを使用していますので、level2ということになるのですね。助かりました。作業途中、『xmlファイルの読み取りエラー』でtaegetファイルが開けなくなり、泣きたかった時もありましたが、スタートガイドの「タグの確認」を読んで、何とか自力でタグエラーを修正して開けるようなり、勉強になりました。これからもお世話になると思いますので、よろしくお願いいたします^^サポートのご案内まで、本当にありがとうございました。

吉野 様
『TMXファイルで納品・・・』という案件を頂いたとき、『?』だった私が、このblogを読んで、立派に(^^)一仕事終えられそうです。感謝に耐えません。
これからも、いろんな情報、楽しみにしています。
ありがとうございました。

Khonnyaku拝
Khonnyaku 2007/07/14(Sat)17:57:19 編集
無題
こんばんは!
半年ほど前にお世話になりましたKhonnyakuと申します。
今回はttxファイルの翻訳に関してお尋ねしたいのですが。。。
先日エラリーさんからご案内いただいたOmegaT-subscribe@yahoogroups.comには既にメールを送っておりますが、念のためこちらにも掲載させていただきます。ttxはOmegaTでは扱えないのでしょうか?
お忙しいところ申し訳ございませんが、よろしくお願いいたします。
Khonnyaku 2008/02/15(Fri)20:20:01 編集
無題
追伸です。
やはり無理のようですね、取り下げます。
お騒がせいたしました。
Khonnyaku 2008/02/16(Sat)16:13:19 編集
TTX対応
最近、TTXファイルを対応できるようにフィルタが開発されました。OmegaTで翻訳する前にTTXファイルを変換して、それを訳して、翻訳済のファイルを逆変換でTTX納品は可能になりました。色々制限はありますが…詳細はリストの方です!
エラリー
エラリー 2009/03/13(Fri)15:01:36 編集
最新CM
[12/09 山本ゆうじ]
[12/07 Lisa Hosoi]
[09/29 NONAME]
[09/29 NONAME]
[03/13 エラリー]
カレンダー
06 2017/07 08
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31
バーコード
ブログ内検索
カウンター
アクセス解析
カウンター
忍者ブログ [PR]
Copyright(C) TranRadar(トランレーダー)ブログ All Rights Reserved