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 ■ 翻訳業界雑記 第40回 ユーザー参加型翻訳サービス   吉野 陽

 先日「起業チャレンジ2009」の最終審査結果が発表されました。こちら
 は20代を対象にしたビジネスプランコンテストで最優秀賞には起業支援
 金が提供されるものです。

 なぜこのコンテストを取り上げたのかと申しますと、今回の最優秀賞に
 輝いたのは翻訳に関係するサービスだったためです。その名も「ソーシ
 ャル翻訳コニャック」というもの。
 その詳しいサービス内容はまだ公開されておりませんが、ユーザー参加
 型の他言語翻訳サービスということで、世界展開も視野に入れているそ
 うです。

 またこのコンテストの選考課程には、プレゼンはもちろんのこと、コン
 テスト主催企業による指導、ビジネスプランのブラッシュアップ期間も
 設けられているので、本格的なサービススタートに注目が集まります。

 また一方でユーザー参加型の翻訳サービスとしては、一足先に「FC2翻訳」
 という無料のサービスがスタートとなりました。

 こちらはユーザーが翻訳してほしいWebページを登録し、その言語が得
 意なユーザー、または得意ではなくても語学学習中や挑戦してみたいと
 いうユーザーが翻訳に参加し、完成させていくもの。翻訳が評価された
 後に閲覧が可能になるという仕組みで、外国語から日本語はもちろん、
 日本語から外国語にも対応しています。企業だけでなく、「自分のBlog
 を翻訳して世界に発信したい」なんていうニーズにも応えられそうです。

 これまではインターネット上の翻訳サービスといえば機械翻訳が主流で、
 意味の通った読みやすい文章に翻訳されることは稀でした。しかしユー
 ザー参加型の翻訳ならば、機械翻訳に比べて意味が通りやすい文章にな
 ることが期待できます。少なくとも単語レベルで置き換わった文章を読
 まされるということはなくなるでしょう。

 どちらのサービスもまだこれからというものですが、こういったサービ
 スが定着していけば、今までより翻訳を身近に感じられる機会が増える
 ように思います。これを機会に少しでも多くの方に翻訳に興味を持って
 いただけるとうれしく思います。

                    (アメリア事務局 吉野 陽)
                http://www.amelia.ne.jp/userTop.do
 

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 ■ 翻訳業界雑記 第39回 「MemoQ」の続報        吉野 陽

 前回取り上げた翻訳支援ツール「MemoQ」の続報です。11月14日にやな
 さ株式会社より日本語版の正式販売が開始となったようです。

 http://www.yanasa.co.jp/articles/170/1/MemoQ-aeeceaeaeaaa/aaa1.html

 日本語版の無料体験版もアップされていたので、私も早速ダウンロード
 してみることにしました。体験版には「セットアップ&アクティベーシ
 ョンガイド」も同梱されているので、インストールもスムーズに完了し、
 無事に起動画面まで進むことに成功。そして以前のデモの内容を思い出
 しつつ操作してみました。ところどころ忘れているところがありました
 が、それなりに体験することができました。ただ翻訳メモリが初めての
 人には、少々敷居が高いかもしれません。

「日本語マニュアルがあればいいのに」と思い、サイトをあちこち見て
 回ったところ、以下のページで「クイックガイド」を発見しました。

 http://www.yanasa.co.jp/Manuals/MemoQ/

「クイックガイド」だけあって、基本的な操作や主な機能の説明が掲載
 されています。これであれば初めての方でもスムーズに操作できるので
 はないかと思います。欲を言うとサンプルデータがあれば、より実際の
 仕事での実感がわきやすく、理解を早めることができるのではと思いま
 した。

 その他よくある質問をまとめたQ&Aのページも充実しています。疑問点
 が出てきた場合は、こちらのページをご覧になると参考になる情報があ
 るかもしれません。

 http://www.yanasa.co.jp/ActiveKB/categories/MemoQ/

 個人的には関心の高いツールですが日本では利用者の情報がまだ少ない
 ようですので、今回の日本語版の登場をきっかけに利用者が増え、情報
 が集まることを期待したいと思います。

                    (アメリア事務局 吉野 陽)
                http://www.amelia.ne.jp/userTop.do

■ 翻訳業界雑記 第38回 翻訳支援ツール「MemoQ」    吉野 陽

今回はこの連載でも何度か取り上げている翻訳支援ツール、中でも翻訳
メモリに関する話題です。

先日ひょんなことがきっかけで、新しい翻訳支援ツールのデモをしてい
ただく機会に恵まれました。その製品名は「MemoQ」というものです。

新しいとは言うものの、2006年にはバージョン1.1がリリースされている
ようなので既にご存知の方もいらっしゃるかもしれません。

まずデモを拝見した率直な感想ですが、「使いやすそう!」というのが
第一印象でした。ファイル・フォルダの管理機能が簡素化され、インタ
ーフェイスも洗練されているのでとてもとっつきやすい印象でした。

いままでも何度か他の翻訳支援ツールを触る機会がありました。ただ一
度説明を聞いても自分で操作するには再度マニュアルを読み直したりす
ることが多かったのですが、そんな私でも「memoQ」ではすんなりと操作
の流れを理解することができました。多少パソコンの操作に慣れている
方であれば、一度説明を聞くかマニュアルを読めば大抵の操作ができる
のではないかと思います。もちろんTMXやTTXにも対応しています。

MemoQはハンガリーのKilgray社が開発したソフトで、日本向けのローカ
ライズはやなさ株式会社が行い、販売している製品です。体験版も
Kilgray社のウェブサイトから配布されているようです。

MemoQ製品ページ
http://en.kilgray.com/?q=node/products/memoq/basics

ダウンロードページ
http://en.kilgray.com/?q=node/download

さてこのMemoQ。なんと10月22日に開催される翻訳祭の翻訳プラザでデ
モ出展することが決まったそうです。少しでも興味がおありの方は、翻
訳祭に足を運ばれてみてはいかがでしょうか。第18回翻訳祭の詳細は下
記JTFのサイトからご覧いただけます。

http://www.jtf.jp/jp/festival/festival_top.html

                  (アメリア事務局 吉野 陽)
              http://www.amelia.ne.jp/userTop.do
■ 翻訳業界雑記 第37回 You know? iKnow!      吉野 陽

一昔前までは語学学習といえば、市販の書籍やラジオ講座などが一般的
でした。私も学生時代はラジオ講座に挑戦しては三日坊主で終了という
ことを幾度となく繰り返したものです。

今ではインターネットの普及にも助けられ、パソコンさえ使えれば手軽
に生の英語に接することができます。ゲーム好きの友人は、オンライン
ゲームを通して海外のプレーヤーとチャットする機会ができたお陰でそ
こそこの読み書きができるようになったそうです。楽しみながら語学が
身に付くというのはなかなか魅力的ですが、オンラインゲームというの
はソフトを購入するだけではなく、利用時間で支払いが発生することも
あるなど私には少々敷居が高いようです。

そこで発見したのが「iKnow!」というSNS(ソーシャル・ネットワーキ
ング・システム)型の英語学習サイトです。

http://www.iknow.co.jp/

このサイトではチャンネルやコースと呼ばれるさまざまな語学学習コン
テンツが用意されていて、学習履歴や結果も管理してくれます。しかも
学習履歴や結果を解析して、習熟度にあわせた学習やスケジュールを案
内してくれるので、余計な手間をかけずに最適な学習をすることができ
ます。

そして肝心のコンテンツですが、これが無料とは到底思えないほど洗練
されたデザインと内容になっています。もちろんリスニングなどの問題
も綺麗な音声で流れ、ディクテーションに対応した学習コンテンツもあ
ります。

また語学学習といえばどうしても孤独になりがちですが、iKnow!はSNS
の機能も充実しているので、学習にめげそうなときや分からないことが
出てきた時でも手軽にコミュニケーションをとることができるので、こ
の点でも楽しく継続的に学習ができる要素となっているようです。

2007年10月に開始して以来、新しいサービスも継続的に追加しており、
ユーザー数も先月20万人を突破したそうです。Yahoo JAPAN IDでもログ
インできるので、興味をもたれた方は早速試してみてはいかがでしょう
か。

                  (アメリア事務局 吉野 陽)
              http://www.amelia.ne.jp/userTop.do
■ 翻訳業界雑記 第36回 チャレンジしてみよう!     吉野 陽

随分昔のことになりますが、私自身が中高生だった頃、翻訳といえば映
画の字幕が浮かぶぐらいで、翻訳を身近に感じる機会も皆無に等しく、
しかも受験英語の延長ぐらいの認識でしたので、翻訳の楽しさや奥深さ
を知ることもありませんでした。私自身のアンテナの張り方が弱かった
のかもしれませんが、周りの同級生も翻訳に関心を寄せる人は少なかっ
たように思います。

こんな昔話をしたのも、先日デイリー・ヨミウリが主催する中高生向け
の翻訳コンテスト「トランスレーション・チャレンジ」の記事を目にし
たからです。実際の記事は以下になります。

http://info.yomiuri.co.jp/event/content/daily1.pdf

私が中高生だった頃にもこんな素晴らしい催しがあれば、もっと世界が
広がっていたに違いないと思いつつ目を通してみると、課題取り組み時
の注意点がいくつか上げられていました。どれも実際の翻訳の仕事でも
いえることばかり。中でも興味深かったアドバイスが書かれていました
ので以下に抜粋してご紹介します。

「日本語に対応する英語を和英辞典で調べ、機械的に並べても、必ずし
も正しい英文になるとは限りません。1つの英単語には複数の意味があ
り、同義語も少なくありません。正解は1つではなく、様々な英訳が可
能です。どの単語を、どういう文脈で使うのが英文として優れているか
を、念頭に置きながら取り組むことが大切です。辞書には大抵、目的の
単語を使った例文が載っていますので、参考にするといいでしょう」

受験英語に慣れ親しんでしまっていますと、どうしても辞書の訳語をそ
のままに機械的に並べがちです。しかしこれでは翻訳としては不十分。
伝えたいことを正しく伝える“生きた”訳文が求められます。そしてこ
の“生きた”訳文を紡ぎ出す過程にこそ翻訳の奥深さや楽しさが潜んで
います。

残念ながら今回の応募は締め切りになっていますが、他にも中高生向け
に毎年開催されている「第五回洋楽翻訳選手権」の開催概要がそろそろ
発表になるようです。こちらは洋楽の歌詞を翻訳するというもので、昨
年はVAN HALENの「Jump」などが課題曲となりました。英語が苦手な人
も得意な人も、受験勉強の合間にチャレンジしてみてはいかがでしょう
か。きっと普段の学習では知ることのない、新たな発見があると思いま
す。

                  (アメリア事務局 吉野 陽)
              http://www.amelia.ne.jp/userTop.do

 ■ 翻訳業界雑記 第35回 スキャンレーションの功罪   吉野 陽

 以前にマンガ翻訳について取り上げたことがございましたが、その後も
 市場規模は拡大を続け、翻訳されている作品タイトルも数を伸ばしてい
 るそうです。

 さてそんな活況なマンガ翻訳ですが、ちょっとした問題を抱えています。
 それは「スキャンレーション(scanlation)」というものです。

 スキャンレーションは、元のマンガをスキャナーで読み取り、翻訳した
 台詞で書き換えて加工するところから「scan」と「translation」を組
 み合わせてこのように呼ばれています。スキャンレーションはコミュニ
 ティサイト上でグループで翻訳しているものが主流で、中には校正、校
 閲など担当を決めて進めているものもあり、なかなか本格的で驚きます。
 しかし個人で楽しむならまだしも、加工したものを無断でインターネッ
 ト上に配布しているので当然違法な行為になります。

 スキャンレーションが行われるようになったのは市場が拡大した最近の
 ことではなく、それほどマンガが海外に広がる前にも行われていました。
 正式な出版ライセンスを翻訳出版社が獲得した時点で公開を終了すると
 いう暗黙のルールが当初にはありましたが(もちろん無断で行われてい
 る以上は違法に変わりありません)、最近は正規の翻訳出版後も入手可
 能な状態が続くものも出ているそうです。

 もちろん出版社としても規制する動きを見せているものもあります。し
 かし積極的な規制の動きを見せない出版社も存在しているようです。そ
 れは一体なぜなのか。

 スキャンレーションの対象となるのは、マンガであれば何でもというわ
 けではありません。現地語が分かるファンがコミュニティサイト上など
 で対象のマンガを紹介し、人気が高ければ次第にスキャンレーションす
 るチームが作られていくという流れがあります。

 つまり翻訳を手掛ける出版社から見れば、スキャンレーションされてい
 るかどうかをチェックすることで、人気の未訳マンガの情報を得ること
 ができ、またスキャンレーション自体が一種の宣伝効果にもなっている
 というのが理由のようです。

 日本文化の象徴のひとつであるマンガが世界に広がるのはうれしいこと
 ですが、どんなにメリットがあっても法的な問題を抱えている以上、や
 はりこのまま見過ごすことはできません。マンガ輸出大国である日本と
 しても、もっとこの問題に目を向けてゆくべきかもしれません。

                   (アメリア事務局 吉野 陽)
              http://www.amelia.ne.jp/userTop.do

 ■ 翻訳業界雑記 第33回 メールのタイトルと字幕翻訳  吉野 陽

 先日「メールの件名を工夫しよう」というようなインターネット記事を
 見かけました。「できるビジネスマンはメールの件名も工夫している!」
 というようなリード文につられ、つい読んでしまいました。

 残念ながら情報元がどこだったのか忘れてしまいましたが、「最近は迷
 惑メールが増えて重要なメールが埋もれてしまう。忙しいビジネスマン
 にとって、漠然とした件名は迷惑メールと同じ」というような内容でし
 た。迷惑メールのタイトルも進化してきていますし、もしかすると私が
 出しているメールの件名は迷惑メール以下かもしれないと思い、反省し
 きりでした。具体例を挙げれば、社内ミーティングの日時をメンバーに
 打診する場合、

 悪い例:社内ミーティングの件
 良い例:[要返信]12/10社内ミーティング可否

 というような具合です。確かに良い例では、件名だけで内容と求められ
 てることが相手に伝わり、本文を読む時間がなくても、必要最低限のこ
 とは伝わります。その他にも、外部へ送信するメールには件名に会社名
 や自分の名前を入れて発信元が分かるようにすると良いということも紹
 介されていました。ルールを決めておけば、受信側も振り分け設定など
 で対応することができるようです。

 この記事を読んでからはメールの件名を工夫するように心がけています
 が、これが意外に難しく感じました。メールの内容から重要な点や伝え
 たいことを凝縮して件名を考えるわけですが、なかなかすっきりと纏め
 ることができません。いろいろと試行錯誤する中、以前少し学んだ字幕
 翻訳のことを思い出しました。

 字幕翻訳は、台詞の長さで表示させる字幕文字数が限られるなどさまざ
 まな制限があります。どんなに長い台詞であっても、決められた文字数
 以上の字幕をつけてはいけません。どうしても入りきらない場合は、そ
 の台詞はもちろん、すべてのストーリーを踏まえたうえで重要な点を見
 極め、字幕に出す情報を取捨選択しなければなりません。

 メールの件名もある程度文字数が限られていますし、「重要な点を見極
 めて情報を取捨選択する」というところも似ているように思えます。も
 しかすると字幕翻訳が得意な方は、メールの件名も洗練されているのか
 もしれないと思った出来事でした。

 さてメールのタイトルと字幕翻訳についてお送りした今回ですが、今回
 の連載タイトルをどうするかも悩みどころでした。やはり私にはまだま
 だ精進が必要のようです。

 つい先日までセミの鳴き声が聞こえていましたが、気が付けば半袖では
 涼しすぎるくらい気温もさがり、すっかり秋めいてまいりました。

 そして秋といえば年に1度の大きなイベントである翻訳祭が今年も開催
 されます。今年は「グローバリゼーションと翻訳業界~世界市場へ、正
 確に、素早く、情報発信をするために~」というテーマの元、2つの講
 演会とパネルディスカッションが予定されています。

 何といっても私が注目しているのはパネルディスカッションの「ツール
 活用で品質と効率の向上を両立する~MT/TMワークフローの現状と未来
 ~」です。テーマのサブタイトルである「正確に、素早く」を実現する
 には、実務系翻訳においてはこれからは避けては通れないものではない
 かと思います。

 とはいうものの、翻訳支援ツールにはまだ課題も残されているように感
 じる今日この頃。そのあたりのお話もきっと議論の対象になるのではと
 思っております。ディスカッションメンバーも業界の有名人が揃ってお
 り、そしてコーディネーターは「山本ゆうじの翻訳道具箱」でお馴染み
 の山本ゆうじさんですので、中身の濃いお話が聞けそうです。

 「山本ゆうじの翻訳道具箱」のバックナンバーはこちら↓
 http://tran.blog.shinobi.jp/Category/3/

 その他「翻訳プラザ」では翻訳支援ツールのデモなども行われ、翻訳支
 援ツールの情報収集の場としての絶好の機会になると思いますので、ご
 興味のある方は以下翻訳祭のページをご覧ください。

 翻訳祭の詳しい情報はこちらから↓
 http://www.jtf.jp/jp/festival/festival_top.html

 昨年までは講演会などを拝見する機会に恵まれなかった私ですが、今年
 は参加できることになりましたので、会場で見かけることがありました
 ら、ぜひお気軽にお声掛けいただければと思います。

                   (アメリア事務局 吉野 陽)
               http://www.amelia.ne.jp/userTop.do

 ■ 翻訳業界雑記 第31回 絶対リンク感          吉野 陽

GoogleやYahooに代表される検索エンジンの発展のお蔭で、何か調べも
のをする際の情報収集が随分と楽になりました。購入したいと思ってい
る商品の評判や、安いお店を調べたりなど、手軽に欲しい情報が手に入
るようになりました。

検索エンジンが今ほど発展する以前は、限られた検索結果からリンクを
辿って欲しい情報を探し出していました。今でも検索エンジンの結果か
らでは見つからない場合はこの方法で探すこともあります。そしてこう
いったリンクを辿って欲しい情報探し出せる人のことを「絶対リンク感」
がある人というそうです。

「絶対リンク感」のある人
http://easy.mri.co.jp/20040217.html

上記の記事の中では「絶対リンク感」の養い方も掲載されていました。
翻訳に調べものは付き物。しっかり調べものをしたかどうかで、翻訳の
品質も違ってくるようです。キーワードを工夫し、検索エンジンを上手
く活用しながら、「絶対リンク感」も養ってみてはいかがでしょうか。

さて斯く言う私ですが、リンクは辿るものの、上手く情報を探し当てる
ことができないことが多いので「絶対リンク感」というよりも、「絶対
鈍感」といったほうが近いかもしれません。そういえば過去を振り返る
と、鈍感なヤツだといわれたこともあったような。ここはひとつ自分の
鈍感っぷりを確認すべく、今話題の『鈍感力』を読んでみようと思いま
す。

                   (アメリア事務局 吉野 陽)
               http://www.amelia.ne.jp/userTop.do
 ■ 翻訳業界雑記 第30回 老学生日記          吉野 陽

某放送局のドラマを連想させるタイトルではありますが、なにも老学生
たちが通う学校を舞台としたホームドラマではありません。

今年はいわゆる「団塊の世代」の方々の定年退職が始まる年です。私は
まだ定年まで先が長いのですが、先日『63歳・東京外語大3年 老学生の
日記』という本が面白いという評判を耳にし、早速大型書店に足を運び
ました。

新書のコーナーに赴くものの、どこの棚を見ても発見できません。あま
り時間もないので近くの店員に聞いてみると、なんと教育関連のコーナ
ーにおいてあるとのこと。「なんで教育関連?」と疑問に思いつつも、
辿り着くや否やインターネットで見かけた表紙を発見。早速数ページを
読んでみると、これが評判どおりに面白く、気が付けばレジでお金を払
っていました。

著者の坂本さんは定年前の58歳の時に急性心筋梗塞で倒れたのがきっか
けで、第二の人生を真剣に考え始めます。仕事に復帰するものの、退職
を意識しだし、“奥方殿”に相談したところ「辞めるのは良いが、濡れ
落ち葉はお断り」という返事。確かに迷惑はかけられないと「暇つぶし」
「ボケ防止」という不純な動機も加わり、定年前に退職して東京外国語
大学でポーランドを学ぶことになります。

この本はそんな坂本さんの学生生活を日記風に書き綴ったものをまとめ
たもので、若い学生との交流や授業での様子、そして留学生活をユーモ
アたっぷりに紹介しています。

できれば具体的なエピソードもご紹介したいところなのですが、Amazon
で一部だけ読むことができるので、ぜひご覧になってみてください。そ
の他のエピソードも大変面白いので、どなたでも楽しめると思いますが、
そろそろ定年後の計画を立てようかとお考えの方に大変参考になるので
はないかと思います。

http://www.amazon.co.jp/gp/reader/4902970775/ref=sib_dp_pt/249-2126058-8513915#reader-link

さて語学に関心はあるけれど、習うだけでなく、何かに活かしたいと思
われる方もいらっしゃるでしょう。そんな時は「翻訳」を第二の人生の
選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。「翻訳」という仕事には定年
がありませんし、常に優秀な翻訳者が不足しています。今まで培ってき
た知識や経験を翻訳で活かしてみませんか?

ちなみに翻訳の専門校フェロー・アカデミーでは、50歳以上の方を対象
にしたシニア割引を実施中です(ちょっと宣伝、お許しを)。

http://www.fellow-academy.com/fellow/pages/discount/index.jsp

                   (アメリア事務局 吉野 陽)
               http://www.amelia.ne.jp/userTop.do
 ■ 翻訳業界雑記 第29回 MANGAの翻訳          吉野 陽

日本のマンガが世界各国でブームとなり、あらゆるマンガが続々と各国
語に翻訳され、人気を博しています。いまや“マンガ”も“MANGA”と
して立派な英単語となり、その意味は特に日本のマンガやアニメを指す
そうで、インターネットなどでも目にする機会が増えてきました。

さてそんな折、鳥山明さんのマンガ『ドラゴンボール』のフランス語改
訂版翻訳者でいらっしゃるフェドゥア・タラルさんのインタビューを拝
見しました。改訂版の翻訳ということで、そのエピソードが掲載されて
いたのですが、そのひとつをご紹介したいと思います。

初版ではいかにフランスの人が読みやすいか、分かりやすいかを配慮し
て翻訳がされていたため、文中の単語や名称もフランス風にアレンジさ
れていることが多かったそうで、例えば

亀仙人=トルチュ・ジェニアル(直訳「天才亀」)
如意棒=バトン・マジ(直訳「魔法棒」)
筋斗雲=ニュアージュ・シューペール・ソニック(直訳「スーパー音速雲」)

などが挙げられていました。『ドラゴンボール』をご存知の方は、ちょ
っと首を傾げたくなるのではないでしょうか。

しかし改訂版では名前も全てそのままアルファベット表記にし、フラン
ス人に分かりづらい名前に関しては、注釈を入れるようしたそうです。
フェドゥアさんはその理由をこう語ります。

「日本語をそのまま使った方が、よりオリジナルに近い形になり、その分、
日本に触れる機会が増え、読む人が日本を知るきっかけになる、と考え
ているからです」

私はこの一文を読んでとても感激しました。フェドゥアさんがマンガは
もちろん、日本のことも大好きであるに違いない、そう感じた言葉だっ
たからです。そしてこの姿勢こそ翻訳者にとって一番大切なことなので
はないか、そう気付かされました。

ちなみにインタビューでは、界王さまのギャグや言葉遊びの翻訳の苦労
話も掲載されています。実際の記事は下記URLでご覧になれますので、
ご興味がある方はぜひ一度ご覧ください。

http://www.eurojapancomic.com/fr/topics/fedoua/fedoua.shtml

                   (アメリア事務局 吉野 陽)
               http://www.amelia.ne.jp/userTop.do
 ■ 翻訳業界雑記 第28回 『さゆり』と翻訳祭と私    吉野 陽

往年のヒット曲を彷彿させるようなタイトルですが、私にとって入院生
活から始まった2006年も気が付けばあと2ヵ月あまり。おかげさまで例
年に比べてたくさんの本を読む機会に恵まれました。読書家の方からは
「何をいまさら」とお叱りを受けるかもしれませんが、中でも印象に残
っている本は『さゆり』です。

こちらは原題『Memoirs of a Geisha』の翻訳書なのですが、数ページ
読んだところですっかり引き込まれ、上下巻をあっと言う間に読破して
しまいました。読み終わったあと出てきた感想は「原文はどうなってい
るのだろう。どうやって翻訳をしたのだろう」という疑問でした。

というのも、舞台は第二次世界大戦時の京都。しかもその当時の芸者の
お話で、日本特有の表現や言葉が多く出てきており、その翻訳書という
ことを全く感じさせない自然な文章は、日本の小説なのではと錯覚して
しまうほどだったからです。何か機会があれば、翻訳をなさった小川高
義さんにぜひお話を伺ってみたいと思っていました。

そんな折、今年の翻訳祭で小川高義さんが講演会をなさるというお話を
耳にして心が躍りました。会社を休んで行こうかどうか悩んでいる矢先、
翻訳祭の出展に弊社アメリアも参加するということで、そのスタッフと
して参加することになりました。野球ファンの売り子の気持ちを理解し
つつ、喜んだのも束の間、出展ブースと講演会は別の会場ということが
判明。残念ながら講演会に出席することができませんでした。

こうなったら仕事一筋。出展ブースを盛り上げようということで、iPod
shuffleを賞品にした翻訳祭史上初となる「アメリア福引き大会」を催
しました。一般の方はもちろん、アメリア会員の方や協力会社の方にも
お立ち寄りいただき、日頃なかなか直接お会いしてお話しすることがな
いので、大変貴重な機会となりました。お立ち寄りいただいた皆様、こ
の場を借りてお礼申しあげます。

ちなみに今回の翻訳祭の模様は、日本翻訳連盟様でDVDにして販売する
予定があるそうですので、当日お越しになれなかった方はこの機会にぜ
ひご覧になってみてください。小川高義さんの講演会も大変盛況で興味
深い内容だったそうなので、私もDVD発売を楽しみにしようと思います。

                   (アメリア事務局 吉野 陽)
               http://www.amelia.ne.jp/userTop.do
 ■ 翻訳業界雑記 第27回                吉野 陽

○ビミョウな田中先輩

ある翻訳者コミュニティのメーリングリストに登録しているのですが、
先日そこでNHKの「みんなのうた」で放送されている『これってホメこ
とば?』の歌詞が面白いというトピックが投稿されました。

その歌詞の内容を簡単にご紹介しますと

・カラオケで十八番を歌ったら、新入社員から「なにげに歌うまいっす
ね!」。これってホメことば?

・小遣いはたいて二十歳の娘と寿司屋に行ったら「フツーにおいしいよ」。
これってホメことば?

というもので、NHKのアナウンサーがボーカルを務め、若者言葉に戸惑
うオジさんの心情をコミカルに歌い上げているそうです。

歌詞は下記のURLでご覧いただけます。“なにげに”面白いですよ。

http://www3.nhk.or.jp/pr/keiei/shiryou/soukyoku/2006/07/007.pdf

さて華麗に若者言葉を使いこなしたところで、私も先日意味が良く分か
らない若者言葉を耳にしました。

それは仕事を終えた帰りの電車の中のこと。二十歳前後の男性が二人で
会話をしていました。会話の内容からすると、どうやら大学生のようで
す。少しずつ車内が混みはじめた頃、こんな会話が聞こえてきました。

学生A:つーか、昨日ぉ。ちょ~ビミョウな人に会ったんだけど!
学生B:うっそ!だれだれ?
学生A:田中先輩
学生B:う~っわ!ちょ~ビミョウ!

某英会話学校のCMでウサギのキャラクターが使って以来、すっかり耳に
する機会が多くなった「ビミョウ」という言葉。しかし私はこの文脈で
の意味が取れませんでした。果たして田中先輩の何が「ビミョウ」なの
か。姿かたちか、存在感か。はたまた生存すらも危うい状況なのか・・・。
帰宅までの小一時間、見たこともない田中先輩を思い浮かべるも、謎は
深まるばかり。帰宅後、早速パソコンを起動し検索エンジンで調べてみ
たところ、こんな情報を発見しました。

 【微妙】
 1. 言葉に言い表せないような、味わい深い趣。
 2.「微か」「ほんの少し」という意味を強調する表現。
 3. 問題が複雑で判断に困る様子。時に否定的なニュアンスを含むこ
   ともある。
 4.「クソ」「ダメ」の婉曲的表現。

 ※はてなダイアリーキーワードより
 http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C8%F9%CC%AF

インターネット上の情報ですので、正確な情報ではないかもしれません
が、上記4番のような意味があることを今回はじめて知りました。おそ
らく車中の大学生もこの意味合いで使ったのでしょう。「言葉は生き物
である」ということを改めて感じさせられた出来事でした。

ふと気が付けば今回のトピック、「翻訳業界雑記」としてはちょっと
ビミョウ?

                   (アメリア事務局 吉野 陽)
               http://www.amelia.ne.jp/userTop.do
 ■ 翻訳業界雑記 第26回                吉野 陽

○翻訳メモリソフトに新しい風

一昔前に比べて翻訳支援ツール、特に翻訳メモリソフトを開発する企業
が増え、各社から製品化されています。その結果、各社間でサービスの
向上や価格競争が進み、翻訳を生業にしている方にとっては選択の幅が
増えています。

ただ、それでも気軽に購入できる金額ではないようです。翻訳メモリソ
フトがどの程度有効なのかを考えると、導入に二の足を踏んでしまう方
も多いでしょう。

しかし遂にフリーの翻訳メモリソフトが登場しました。調べてみると欧
米ではさまざまな無料の翻訳メモリソフトがあるようなので、すでにご
存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、私が今回注目したのは
OmegaT というソフトです。

 ・OmegaTのWikipedia情報
  http://en.wikipedia.org/wiki/OmegaT(英文)

 ・OmegaTダウンロード
  http://sourceforge.net/projects/omegat

OmegaTの実行環境はJavaになっているため、WindowsはもとよりMacや
LinuxなどのOSでも利用することが可能です(一部バージョンの制限あ
り)。

翻訳メモリの標準規格であるTMXにも対応しており、TMXファイルのイン
ポート、エクスポートも可能です。またグロッサリ機能も搭載されてお
り、TRADOS Multitermでエクスポートしたファイルも利用できます。

私も早速インストールしてみました。つい最近、有志の方々によるロー
カライズ作業が完了し、おかげさまで日本語でこのソフトを利用できる
ようになっています。もちろんオンラインヘルプも翻訳されているので、
スムーズに試してみることができました。日本語ローカライズに関する
情報は下記のOmegaT日本語ユーザグループをご参照ください。

 ・OmegaTユーザコミュニティ(日本語ローカライズトピック)
  http://groups.google.com/group/omegat/browse_thread/thread/9e8a7c0e16be8aba/6fb306e52db10451#6fb306e52db10451

Microsoft製品のファイルを直接サポートできないなど(OpenOffice.org
を利用してファイル形式を変えることで対応できるようです)、その他
の有料製品と比べると、さすがに少し劣る部分もあるようですが、それ
でもフリーウェアとは思えない高機能なソフトといえそうです。私自身
も翻訳メモリソフトに詳しいわけではありませんが、場合によっては十
分実用に耐えるのではないかと思われました。フリーウェアであるとい
うことを念頭においておく必要がありますが、翻訳メモリソフトの導入
を検討している、あるいは翻訳メモリソフトがどのようなものか知りた
い方は、一度試してみてはいかがでしょうか。

この他にもフリーウェアの翻訳支援ソフトがあるようです。こちらの関
してはテクニカルライターでいらっしゃる可知 豊さんがBlogで情報を
発信していらっしゃいます。もちろんOmegaTに関する情報も掲載されて
います。

 ・可知 豊さんのBlog
  http://www.catch.jp/blog/ 

 ・上記Blogのtranslationのカテゴリ
  http://www.catch.jp/blog/opensource/translation/

フリーウェア翻訳メモリソフトは、製品として販売している企業にとっ
ては脅威かもしれません。しかしフリーウェアで手軽に翻訳メモリソフ
トを利用できるようになれば、利用ユーザも増え、結果として翻訳メモ
リソフトがより普及していくことになるのではないでしょうか。

フリーウェアの翻訳メモリソフトの登場をきっかけとして、さらなる機
能向上や低価格化がすすみ、翻訳環境がより向上していくことを期待し
たいと思います。

                   (アメリア事務局 吉野 陽)
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 ■ 翻訳業界雑記 第25回                吉野 陽

  ○インターネット上のレビュー

パソコンも普及し、インターネットを利用する機会も増えてきました。
情報を収集するだけではなく、Blogやホームページなどで情報発信する
人も増えています。

個人が発信している情報は真偽を確かめるのが難しいですが、
「価格.com」のレビューや「Amazon」のレビューなど、商品の購入を検
討する際には大変参考になります。

このようなレビューを閲覧しているのは、商品の購入を検討している個
人だけではありません。商品を提供している企業側も閲覧しています。
この場合、一番貴重な情報は低い評価とその理由です。企業にとっては
商品開発時には気が付かなかった、改良点となるからです。

そして商品ではありませんが、インターネット上で翻訳会社を評価する
システムが海外に多数存在しています。
もっとも有名なところは「Proz.com」です。

http://www.proz.com/

ここでは仕事を受注した翻訳者が、翻訳会社に対して「もう一度仕事を
したいか」という視点から5段階評価とコメントを投稿できるようにな
っています。

投稿されている内容すべてを鵜呑みにすることができないのは先に述べ
たとおりですが、翻訳者にとっては「対応の良い翻訳会社」を探し出す
ことができますし、「対応の悪い翻訳会社」との受注を回避することも
可能になります。

さて、それでは「価格.com」のレビューや「Amazon」のレビューと同様、
企業側にとって低い評価とコメントは貴重な情報になるのでしょうか。
「Proz.com」に寄せられている低い評価のコメントをのぞいてみると、
下記の内容が挙げられていました。

「納品後に連絡がない」
「未払いのまま半年が経過している」
「経理がいい加減」

翻訳者側が請求書を送っていないなど、企業側だけの問題ではないかも
しれませんが、いわば反省材料以前のビジネスマナーの問題で、十分に
回避できるトラブルに思えます。このようなトラブルさえ解消すれば、
評価が悪くなる翻訳会社は圧倒的に減るのではないでしょうか。そして
翻訳業界全体に良い影響を与えることは間違いありません。

翻訳業界の健全化が求められている昨今、「Proz.com」に代表される翻
訳会社評価システムは、現在のところ日本には存在しておりません。
「翻訳業界の活性化、健全化」に寄与できるシステムなだけに残念です。

なぜ今回、この話題を取り上げたのか。実は私、日本初の「翻訳会社評
価システム」のプロジェクトリーダーを現在担当しています。アキレス
腱断裂もなんのその(←前回お伝えした入院の理由)。松葉杖を振り回
しながら、現在あらゆる難敵と格闘中です。オープンは5月連休明け。
このシステムで少しでも翻訳業界の発展に寄与できればと願っておりま
す。

                  (アメリア事務局 吉野 陽)
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 ■ 翻訳業界雑記 第24回                吉野 陽

○読点とリズム感

2006年が幕を明けました。今年は冬季オリンピックやサッカーワールド
カップなど世界的なスポーツイベントが目白押しです。この状況に触発
されたわけではないのですが、先日スポーツ中に少し調子に乗ってしま
い、急遽一週間の入院生活を余儀なくされました。病院内ではパソコン
も携帯電話も使えないということで、書店で平積みとなっている本が入
院生活のお供となりました。

購入した本は小説数冊。しかしそのうちの1冊だけなかなか読み進めら
れません。内容は面白いのですが、一文一文でつまずくのです。どうや
ら読点の位置が自分の読み方と合っていないようです。しかし読書以外
にすることもなく、自分ならどこに読点を打つか考えているうちに、
文芸翻訳家の真崎義博先生が仰っていた「文章のリズムを意識せよ」と
いう言葉を思い出しました。

先生曰く、「リズムには歯切れの良いスタッカートと流れるようなレガ
ートの両方がある。前者は読点をいれ、後者は読点を入れずに一連の動
作として表現する」ということでした。幸いその時の例がありますので
ご紹介します。

--次の2つの文章でリズムが良いのはどちら?-----------------------

A:(激昂して)「黙れ」ローソンはそう言って、ライアンの方を見た。
B:(激昂して)「黙れ」ローソンはそう言ってライアンの方を見た。

[真崎先生の解説]
怒り方によって違うが、ここでは激昂しているのだから“言う”行為と
“見る”行為はほぼ同時のはず。間に休符のないBの方が良い。

----------------------------------------------------------------

2つの文章の違いは「読点の有無」だけですが、読点ひとつだけでもこ
こまで深いものかと目から鱗でした。その他にも真崎先生による文章の
リズム感を養うコツが下記のページでご覧いただけます。ぜひ一度ご覧
になってみてください。

http://www.amelia.ne.jp/user/reading/paper10_02.jsp

さて読点についてお送りした今回ですが、私自身どうなのかと今までの
原稿を読み直してみたところ赤面の至り。どうやら私のリズム感に問題
があるようです。学生時代の音楽の成績が芳しくなかったことを、ここ
に白状いたします。

                    (アメリア事務局 吉野 陽)
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 ■ 翻訳業界雑記 第23回                吉野 陽

○教官の言葉

運転免許をとって7年ほど経ちます。もちろん免許取得には教習所に通
いました。近所では結構評判の教習所で、この教習所の卒業生の違反者
数はかなり少ないらしいです(教官談)。

その教官がよく言っていたことがあります。

「交通事故の原因は双方不注意が大半。こちらが注意していれば回避で
きる事故はたくさんある。いつも“かもしれない”を忘れるな」

なるほど。さすがに悪質な運転は回避できませんが、実際に路上に出て
みると納得することが多くありました。

さて、この「双方の不注意による事故」は何も車の運転に限ったことで
はなさそうです。

弊社では会員の方から翻訳受発注のトラブルについて相談を受けること
があります。

「納品してしばらく経つのに支払いがない」
「支払いがあったが金額が安い」

しかし事情をよく伺ってみると発注側と受注側双方の確認不足が原因で
トラブルに至っているケースが多いのです。納期に迫られている翻訳会
社と、とにかく仕事を受注したい翻訳者の間で詳細な条件や受発注の確
認をせずに案件を引き受けてしまうことも原因のひとつでしょう。

このようなトラブルを防ぐには、受発注時に条件などをしっかり確認し
ておくことが大切です。相手がうっかりしている場合は、こちらから確
認の連絡を入れると良いでしょう。支払いに関しても請求書を発行し、
翻訳会社に送付すれば、「支払い忘れ」というトラブルを未然に防ぐこ
とができます。「不注意による事故」を回避して、快適な翻訳ライフを
目指しましょう。

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■ 翻訳業界雑記                    吉野 陽

○翻訳と著作権

先日CS放送で『ジョー・ブラックをよろしく(原題:Meet Joe Black)』
が字幕で放送されていました。この映画は私の大好きな映画のひとつで、
めったに購入しないDVDも持っています。

もう何十回も観た映画なのですが、ビールを片手にテレビに釘付けになっ
てしまいました。

しかししばらく観ているうちに、違和感が沸いてきました。「年を取っ
たせいで感受性が鈍ったか」と、“死と税金”同様に逃れられない“時”
を思いながらビールの空き缶は増えていったのですが、あることに気が
ついてDVDをデッキに挿入して、再生ボタンを押しました。

シンクロするDVDとCS放送の映像。同じ場面を見比べてみると、なんと
字幕が全く違うのです。

なぜ字幕が違うのか。これは著作権が関係しています。ビデオ・DVD化
の権利を取得した会社は、その会社の予算などの都合にあわせて翻訳者
を探し、翻訳を依頼します。同様にBS・CS放送の権利を取得した会社は
その会社で翻訳者を探して翻訳を依頼します。

つまり権利ごとに翻訳者が違ってしまう可能性が高いということになり
ます。このことは話では聞いてはいたものの、目の当たりにしたのは初
めてのことでした。

ちなみに私はDVDの字幕の方が性に合っているようです。何度も観て、慣
れ親しんだからかもしれませんが。

翻訳に「これだ」という正解はありませんが、いろいろな訳を見比べて
みるのも勉強になって面白いものだと実感した初秋の夜の出来事でした。

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■ 翻訳業界雑記                    吉野 陽

○トライアル審査の現場から

連載の中でも何度か触れてきた「トライアル」。いわば実務翻訳の仕事
を得るための試験と言えるものですが、合格するまでに時間がかかる方
が多いようです。もちろん誤訳をしない、日本語として自然な訳文にす
ることは大事なのですが、これ以外に審査のポイントとなっていること
がありそうです。トライアルを提出する立場からすれば、誤訳がないか
どうか、日本語として自然かどうかに力を入れがちだと思いますが、審
査側がまずチェックするポイントは別です。

高校や大学などの入試では、いわゆる「赤本」というのが存在し、過去
の問題から傾向と対策が練れたのですが、翻訳業界に「赤本」は存在し
ません。答えがひとつではない、いや真意はひとつで表現が無数にある
がために「これが正解」という解答例を出しにくいからかもしれません。

しかし実際の審査の現場をこの目で見ることができれば、審査側のポイ
ントを肌で感じることができるはずです。そしてたったひとつの誤字、
脱字がどれほど審査に影響を与えているのかを理解し、今後の訳文作成
に大いに役立てられるでしょう。

そしてついに、トライアル審査の模様を公開した画期的な書籍が発売に
なりました。その名も『伝・近藤のトライアル現場主義! 売れる翻訳者
へのショートカット』。この書籍では、翻訳会社のトライアル審査担当
者が実際のトライアル訳文に対する問題点を指摘して総合評価を行い、
審査のポイントを紹介しています。審査側が重要視しているポイントを
クリアすれば、トライアル合格はもちろん、仕事獲得までの道のりをシ
ョートカットできるはずです。

実はこの書籍、アメリアWebサイトで連載中の人気コンテンツ『伝・近藤
トライアル現場主義!』を書籍用に加筆・修正したものです。連載当初
より多数の書籍化の声をいただき、このたび丸善より発売になりました。

「なんだ宣伝か」と思わずにぜひ一度手にとってみてください。トライア
ルを受ける側にも大変勉強になる内容ですが、審査する側が読んでも参考
になる情報が詰まっています。

下記は『伝・近藤トライアル現場主義!』の一般公開コンテンツです。
ぜひ一度ご覧ください。

http://www.amelia.ne.jp/user/reading/den_trial_digest_005_01.jsp
http://www.amelia.ne.jp/user/reading/den_trial_digest_012_01.jsp
http://www.amelia.ne.jp/user/reading/den_trial_digest_014_01.jsp

                    (アメリア事務局 吉野 陽)
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■ 翻訳業界雑記                     吉野 陽

○顔の見えない相手

翻訳には在宅でできる仕事が多くあります。会社勤務が難しく、在宅で
できる仕事ということで、翻訳を選択される方もいらっしゃるようです。
在宅での仕事は会社勤務に比べるとさまざまな魅力があります。

ただコミュニケーションが苦手だから、人と接するのが苦手だからとい
う理由で在宅の仕事を選択するというのは考えものです。

フリーランスで翻訳の仕事をするのであれば、メールでのやりとりが圧
倒的に多くなると思います。一度も相手の顔を見ずに仕事を進めること
もあるでしょう。しかし、だからといってコミュニケーション能力が必
要ないかといえば、それはまったく違います。逆にコミュニケーション
能力がより必要になっています。

メールでのやり取りでは、お互いの表情が見えません。相手の様子を窺
いながら交渉することもできなければ、話している言葉に抑揚をつける
こともできません。つまり書いている文章そのままが相手に読まれるわ
けです。どのようなタイミングで相手が読むのかも分かりません。相手
の精神状態によっては、丁寧に表現したつもりが、却って嫌味に伝わっ
てしまうこともあるでしょう。

品質さえ良ければ問題ない。そう思う方もいらっしゃるでしょう。本当
にそうでしょうか?

品質が良くてもミスは絶対発生します。ミスが発生したときの対応方法
こそ、本当の実力が問われるのではないでしょうか。日頃のコミュニケ
ーションをしっかりとり、相手に自分を理解してもらっていれば、多少
のミスが発生しても信頼は崩れません。逆に信頼をアップする人もいる
でしょう。

よく翻訳会社の方から「この方は確かに優秀なんだけどね」というお話
を聞くことがあります。詳しく問題点を伺ってみると、コミュニケーシ
ョン不足に帰結しているケースが大半です。私たちはさまざまな人々と
接しながら生活しています。仕事も同じです。お互いが気持ちよく、楽
しく仕事ができるかどうか。このあたりが真の実力がある翻訳者の継続
受注の高さや人脈の広さと関係してきているのではないでしょうか。も
ちろん在宅翻訳者に限らず、メールでコミュニケーションをとっている
すべての人たちに同じことが言えるでしょう。

あらゆる場面でメールを利用する機会が増えています。一度も顔を見た
ことがない相手だからこそ、ひとつひとつの言葉を慎重に選んで相手に
伝えることが大切だと私は思っています。

                    (アメリア事務局 吉野 陽)
               http://www.amelia.ne.jp/userTop.do
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