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 ■「山本ゆうじの翻訳道具箱」(その60)
  
知識の宝が眠る場所――図書館を制す者は知識を制す

最近、Amazonの電子書籍リーダーKindleが日本でも使えるようになりま
した。現在は英語の書籍のみとはいえ、これで電子書籍の普及が刺激さ
れるかもしれません。しかし電子書籍が普及しても、情報収集の手段と
して図書館は重要です。私も、この11月に美術検定2級を受けるために、
古今東西の美術史の本をいろいろ借りて勉強しています。今回は図書館
の活用について考えてみます。

ITなど、変化のペースが速い分野の翻訳はともかくとして、体系的な読
書をして、専門知識の基礎を固め、あるいは専門知識をさらに深めるた
めに図書館は重要です。図書館を使うことで、「積ん読」を防ぐことも
できます。返却期限があるわけですから、「期限までには、がんばって
何とか読み終えよう」という気持ちが生まれます。もっとも著者や翻訳
者の立場からすると、自分がかかわった本は買ってほしくはあるのです
が……(それで思い出しましたが、私が翻訳に参加しているフランスの
マンガ雑誌『ユーロマンガ』第3巻は10月14日発売です)。
http://tinyurl.com/euromanga-all

さて、返却期限、貸し出しの冊数、閉館時間、休館日など、自分が使う
図書館のスペックについて把握しておくのは基本です。また市立の図書
館は、他の市や大学などと相互貸し出しを行っていることがあります。
さらに、たいていの図書館では、インターネットから検索と予約ができ
るはずです。書庫の間をさまようのは楽しくはありますが、それだけで
は見つけられない本があります。「読みたい本のリスト」をうまく管理
するとよいでしょう。図書館に行く前に、どの本を借りるかを把握して
おくわけです。私はPDAで「本のリスト」を管理していますが、手帳な
どでもかまいません。

「図書館に行くのが面倒」という方もいるでしょう。しかし借りた本は
返すわけですから、「返したときにまた借りる」という循環ができれば、
面倒ではありません。ここでも「読みたい本のリスト」が重要になりま
す。また、インターネットで予約しておけば、その本を取りに行くだけ
です。

中には「本に書きこみをしたいので借りるのはいやだ」という人もいる
かもしれません。ただ私の経験からは、本に直接書きこむのはほとんど
意味がありません。どこに何を書いたかということを、あとで探すこと
が難しいからです。別に読書ノートをつけることをお勧めします。でき
ればパソコンで記録しておけば、古い記録でも検索できます。私は読書
ノートをOneNoteなどのメモ取りソフトを活用して整理しています。ざ
っと調べてみましたが、私の場合は1998年、つまり11年前の読書の記録
が残っています。この時点の記録に対して全文検索はできますが、まっ
たく未整理なので、すぐに活用するのは少し難しそうです。2000年以降
のデータについては、読んだ本ごとにまとめられ、ある程度整理されて
いるので、活用しやすくなっています。一時期、「読書データベース」
を構築しようとした時期がありましたが、止めてしまいました。ひとま
ず題と著者さえ正確に記録しておけば、本についてのその他の情報は、
必要に応じて調べられるからです。重要なのは、むしろその本について
の読書ノートそのもの、つまり得られた知識や感想のほうです。

読書ノートに限らず、あらゆるメモについていえることですが、断片的
な語句だけでなく、なるべく文として完成させたほうがよいようです。
断片的な語句だけでは、あとで読み返しても意味不明になることがあり
ます。それでは、そもそもノートをつけた意味がありません。また「特
定分野(たとえば美術史)について読書を通して学ぶ」という主体的な
目的意識をはっきりさせれば、まとまりのあるノートになり、価値が高
まります。読書体験に明確な方向性が生まれると、一冊一冊の読み込み
も深くなり、より充実した読書ができるわけです。

さらに図書館では視聴覚資料も活用できます。古い名作の映画などは、
一通りそろっているはずです。また質や量はいまひとつかもしれません
が、図書館によっては外国語の資料が使えることもあります。近くの図
書館に、どんな資料があるのか一度確認してみてはどうでしょうか。も
しかすると意外な掘り出し物があるかもしれません。
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