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 ■ 「山本ゆうじの翻訳道具箱」(その50)

ワーク パスで仕事の流れを変える

  いとこの結婚式でサイパンに行ってきました。日本軍と民間人により
集団自決が行われた、バンザイ クリフ、スーサイド クリフなどの戦跡
も見てきました。昨今の一部メディアには、ともすれば戦争を美化し賛
美しがちの風潮があります。また一方では、悪意と憶測に基づき、外国
人排斥に通じる過敏報道もあります。このような怨みと憎しみを含んだ
報道を、私は「ヘイト ジャーナリズム」と呼んでいます。遮る島影の
ない蒼い太平洋を絶壁から眺め、海を越えて互いを理解するための、言
葉の影響力と翻訳の重要性について改めて深く考えさせられたしだいで
す。

 それはさておき。今回は「ワーク パス」という考え方をご紹介しま
す。ワーク パス(work path)とは、具体的な「作業の道筋」のことで
す。仕事に役立つヒントやコツといってもいいでしょう。似たようなも
のにライフハックというものもあります。ただ、ワーク パスという考
え方では、単独でも役立ちますが、複数の道筋を組み合わせることで、
目的に早くたどり着く最善の方法を作りあげることを目指しています。
前回触れた、最善慣行(ベスト プラクティス)を構築するための「部
品」がワーク パスです。ワーク パスは、「文章の構成にワープロを使
う」、(ワープロの)「文章校正機能を活用する」といった、これまで
ご紹介してきたちょっとした「心がけ」などもあります。また「用語集
を作る」、「翻訳ソフトを活用する」といった技能そのものもあります。
正しいワーク パスを身につければ、いろいろと応用ができます。

 あるワーク パスには、別のワーク パスが前提になることもあります。
具体例を出しましょう。「用語集を作る」というのはひとつのワーク
パスです。ただ、このワーク パス単独ではあまり意味がありません。
このワーク パスは、「用語管理ツールを使う」「用語チェック ツール
を使う」「翻訳メモリー ツールを活用する」「翻訳ソフトを活用する」
といった、他のワーク パスの重要な前提条件です。この「用語集を作
る」ことが実践できれば、より高いレベルの使いこなしの可能性が広が
るわけです。ポーカーでデッキを揃えたり、麻雀の牌を揃えたりするよ
うなものです。よいカードや牌の組み合わせができれば、大きな効果を
上げられます。逆に「翻訳ソフトを活用する」ワーク パスを実践しよ
うとしても、「用語集を作る」という前提条件のワーク パスがなけれ
ば十分な効果を上げられません。

 もうひとつ例を出しましょう。「翻訳ソフトを活用する」ワーク パ
スと「音声入力を活用する」ワーク パスには、(ワープロの)「文章
校正機能を活用する」ワーク パスとの組み合わせが有効です。翻訳ソ
フトも音声入力も、自然言語処理技術であり、現時点での技術では、か
なりの認識エラーが発生します。その問題を発見・修正するために、文
章校正機能を併用することで、実用なレベルまで補完することができる
のです。

 さて、パソコンで楽に仕事するためのツールの「使いこなし」につい
て、大きく分けて3つの状態があるように思います。

 第一は、ツールや機能を「使えることを知らない状態」です。ツール
や機能そのものを知らない、または、機能を知っていても、自分の使っ
ている機械やツールにその機能があることを知らない場合などです。

 第二は、ツールや機能を「使えるのに使わない状態」です。これは、
「使える」にもかかわらず、そのことを忘れている場合です。本やウェ
ブでせっかく便利な方法を学んだのに、それが活用できる機会が訪れて
も、活用できることを思い出せない場合です。

 第三は、ツールや機能を「使ってみて不便だから使わない」という状
態です。もちろん、世の中には間違いなく不便なツールや機能も存在し
ます。しかし、多くの場合は、ユーザーが単にそのツールに慣れていな
いだけということのようです。翻訳ソフトや音声入力は、この第三の状
態、つまり「使ってみたが不便だった」と思われていることが多いよう
です。しかし、これは誤解であると断言します。翻訳ソフトや音声入力
などでは、そもそも基本的な特性を理解していない、操作方法を間違え
ている、ちょっとしたコツを知らない、といったことがしばしばありま
す。

 これら3つの状態をすべて乗り越えた人が「使いこなし」を実践して
いるわけです。ワーク パスという考えでは、繰り返し道筋をつけるこ
とで、第二の「使えるのに使わない状態」を減らすことができるはずで
す。また、前提条件を順番に揃えることで、第三の「使ってみて不便だ
から使わない状態」を解決できることがあります。現在執筆中の拙著で
も、役立つワーク パスをたくさん紹介していく予定です。

 なお最近、翻訳メモリー ツールSDL TRADOSの仕組みを分かりやすく
ご紹介する動画を作成しました。
http://www.translationzone.com./jp/landing/micro-site/webinar_recordings.asp
操作デモは順次追加されますので、今後のお知らせにご注目ください。

ご質問、ご感想、ご要望、ご意見などがありましたら、
tran@nichigai.co.jpまでどうぞ。

《このコラムは、音声認識ソフトで入力し、音声読み上げにより校正しています》
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